2011年5月22日日曜日

みずうみ号

みずうみ号

この数日で最も大きな出来事は,移動図書館車『みずうみ号』が石巻に到着したこと.
みずうみ号は,東京の東大和市が被災地のために半年間使わせてくれることになり,それをS&Fという団体の日本委員会の代表であるモリヨシさん一行が石巻まで運んでくれた.モリヨシさんたちは,今後も週末だけ被災地入りして移動図書館の活動を続けていく.
ワタナベは,主に平日の移動図書館の運営を行うことになっている.

20年前の車だけどまだまだ現役.形も名前もかわいらしくて良い.
私も少し練習で運転させてもらったが,大きな車はやはり扱いが難しい.慎重に運転しなければ.

マンガが多い
本は,一緒にかしてもらわなかったため,中身はこちらで用意する必要がある.とりあえず1000冊ほどはモリヨシさんたちが,東大和市の知り合いの子どもたちから集めてきてくれた.子どもから集めただけあり,漫画が中心.小説なども割と新しいものや人気のものが入っており,これなら人気が出そうな感じ.

みずうみ号@渡波小
今日は,とりあえず試験的に,避難所になっている渡波小学校で図書館を展開.

やはり,図書館車がそこにいるとインパクトが違う.自然に人が集まってくる.さらにモリヨシさんたちは,他にも子どもが喜びそうなものをたくさん持ってきてくれた.シャボン玉に,紙ヒコーキ,竹とんぼ,ハンモックなどなど,尽きることのないネタに驚かされっぱなしだった.さらに,コーヒーやお茶を飲めるセットまで持ち込んでいて,大人も十分にくつろげる空間を作り出していた.

とりあえず,貸出票も利用者登録もなし.借りる人には「次の時返してね」と言って持って行ってもらう.

絶妙な配合で作られるオリジナルシャボン玉
この,図書館車があればすごく良い活動ができそうだ.

ワタナベお気に入り伊坂幸太郎著『チルドレン』


だが,考えなければいけないことはいろいろある.その一つが,中に入れる本のこと.
本は,全国から被災地に集まっているため,各避難所は本にはあまり不自由しない.そのような環境でいかに価値ある活動を展開するかというのはなかなか難しい.

さらに,寄付された本を使用することにしても,活動が終わったときの本の行き先を考え始めると・・・どうしようか答えが出ない.
欲しい人にあげてしまえばいいのだが,それでも残るものは残る.それをどうするか.
各自治体には本はあふれているし,そもそもマンガは受け取ってくれないかもしれない.活動が終わったとき図書館車は東大和市に返さなければいけない.そのときの中身の行き先も考え行動しなければならない.
それが,当面の課題.

中の棚はまだ空っぽ ここにどんな本を詰めるか
そのため,とりあえずは新たに本を提供してもらうことはやめ,現在既に石巻に集められている本を利用していくことにする.

とりあえず,石巻市と石巻市にいる自衛隊に本の寄付の状況を聞きに言った.
石巻市では,地元の県会議員の力で集まった本が数千冊あるということだった.しかし,市宛で届いた本は基本的に小中学校に提供されることになるらしく,市に寄付された本を使わせてもらうことはできない.
自衛隊では,石巻市ではダンボール箱に1箱だけあった.それを頂けるということだったのでとりあえず1箱ゲット.

次は,ボランティア団体宛で届いて使用できていない本をあたることにする.

とりあえず,みずうみ号で楽しいことができていければと思う.

映画みたいな自衛隊のキャンプの中を行く
ヘリコプターを初めてこんなに近くで見た
物資保管庫の中

様々な物資が詰まった保管庫が並ぶ
自衛隊がくれた本
harada

2 件のコメント:

  1. 東大和市の「みずうみ号」が石巻で活躍できるなんて思ってもみなかったことです。こどもたちの明るい笑顔のために大人に何ができるか日々考えております。
    ワタナベ様のように情報発信をすることで、他の誰かが反応し、それが行動につながれば個人の力も大きいものとなるのではないでしょうか。
    東大和市議会議員 床鍋義博

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  2. コメントありがとうございます.みずうみ号での活動もこのブログで報告していこうと思います.よろしかったら,これからもチェックして下さい.

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